パワードスーツは軽量かつ高剛性なCFRPの特性を活かせる用途
JECで紹介されていた記事を紹介したいと思います。元記事はこちら。

パワードスーツというのは、文字通り人間のパワーを増幅させる装置です。人間に取り付けますので、重いよりも軽い方がよく、CFRPの特性を活かすことのできる利用方法です。
youtubeでも関連する動画があったので紹介します。わたしはドイツ語がわからないので、詳細はわからないのですが、どうやら力を伝達するピストン部に、綾織りの織物で作られた筒が利用されているようです。また、German Bionicのウェブサイトを見る限り、本体のカバーや構造部材にもCFRPが使われているように見えます。
ちなみに英語ではパワードスーツはpowered suitではなく、powered exoskeletonと呼ぶことが多いです。
German Bionicという会社について
ドイツ発の企業であり、2018年に東京にも拠点を設けています。主にパワースーツ(パワードスーツ)を製造・販売しています。
パワードスーツだけでなく、スマートCray バイザーというもので、AR眼鏡のように現場の情報を画面に映し、作業効率を上げるようなバイザーも開発されています。写真を見ると、こちらにもCFRPが適用されているようです。
パワードスーツもバイザーも、骨格だけでなく、力加減を最適にしたりするようなソフトウェアが非常に重要であり、データ収集、情報処理などのシステム開発にも力を入れているそうです。
日本発のパワースーツ DAYDOのTASK AR1.0
よく調べてみると、DAYDOという大阪を拠点とした会社のTASK AR1.0というパワースーツにもCFRPが使われていそうです。CFRPと明記はされていませんでしたが、背中にフィットしている本体はほぼ間違いなくに綾織りのCFRPです。おしゃれな説明動画もyoutubeで公開されております。
また、少々手が出しにくいですが、こちらはなんとAmazonで購入可能です。現場の作業効率をアップしていきたい方は検討されてはいかがでしょうか。

DAYDO 上腕アシストスーツ TASK AR1.0 774522
最後に
パワードスーツへのCFRPの適用は、軽くて強いCFRPの特性を活用した素晴らしい用途だと思いました。今後パワードスーツがより身近なものになっていくのかもしれません。今後さらに身近にしていくために、German Bionicの記事に書いてあるように、AI開発やビッグデータといったIT技術を活用し、最適化を進めて出力システム、装置の構造そのものを人体によりフィットするように改善がなされていくことでしょう。
コメント